何度かアラームが鳴っている。
お布団の寝心地が良すぎて
なかなか出られない(笑)
何度かごろごろしたあと
意を決して起き上がる。
顔を洗って歯を磨いて
奥の院へGo。
出る時間が遅くなったので勤行に間に合わなくなる〜と
途中
走ったりしつつ
奥の院入口の一の橋へ到着
朝の奥の院は
とても神秘的
まだ薄暗い感じもするけれど
木立の間から光が差してくると
苔の緑が瑞々しく輝き始めて
それはそれは美しい

超絶静か
こういう場所にたどり着くと
二度寝どころか四度寝くらいしてしまった自分を悔やむ
スーパー気持ちよくて
ずっといられる
高野山は
鞍馬と同じように
多少
「陰」の感じを受けるんだけど
このサイレントな気持ちよさって
なかなか良い
くー
もっと早く出れば良かったー
朝の空気がすごく好きなんだ
勤行に間に合わない時間ながら
回向もお願いしているから
行かないのもなんだし
「また後で来ます!」
ってことで
ちったかちったか
お寺へ戻る
あまりにも慌てたせいか
足裏にまめができた…
本堂にたどり着いたら
先に座っていたおばさまが
「お参りしていらしたら」
ということで
ちょうどお参りする列の終わりのようで
すぐにそこに並んだ
本堂の中の空気がすごい。
勤行後は
またあのお茶の時間だ
外国人僧侶のGちゃんがお茶を作ってくれた。
宇宙人系(笑)
ベルギーから来たカップルは
驚いたことに熊野から歩いて来たらしい!!!!
すごーい
お隣の
神戸から来たという奥様と
「すごいねー」などと驚く。
しばらくしたら住職がやってきた。
住職は
少し年をとっていた
私も年をとったのだ
住職と一緒に来たドイツ人のお坊さんは
「お久しぶりですね」
と。
朝のお庭はとても綺麗だった
Fちゃんがみんなを呼びに来た。
「お食事のご用意ができましたので」
住職と話すチャンスはなかった。
残念。
高野山から伊勢へ行く予定だった。
だったんだけど
実は私は
またしても
橿原神宮へ行きたい。
あの空気感を体感したい。
だってすごいんだもん。
時刻表を何度も調べて
高野山の後に橿原神宮へ寄ってから戻ることにした。
その前に。
高野山でどうしても行きたい場所がある。
ということで
てくてく歩く。
歩いて大伽藍へ到着だ。
と
途中で
朝のお茶の時間で一緒になった
神戸からの奥様が!
おー偶然!
いつも旅をすると
必ずこういう風に遭遇する。
これがご縁なんだろうか。
大伽藍は
一番最初に高野山へ来たとき
尼さんがライトアップに連れて来てくれた場所
この時に
「私もお坊さんの名前ほしーなー」
と言ったら
尼さんと
もう1人の男の子に
「そんな簡単にもらえないんだよー」
って
言われたんだよね…
(結果、泊まった翌日、いとも簡単にもらってしまった)
私が高野山で寄りたかった場所のひとつは
ここ
愛染堂
愛染堂の愛染護摩が
超強力で
大好きだから
できることなら愛染護摩をして帰りたかった。
お参りしましょう
お参りしていたら
誰かが来る足音がして
見たら御坊さんが
中へ入って行く。
がたごと音がすると思ったら
扉が開いた。
愛染護摩は
いつもいつもあるわけではなく
一ヶ月の間の該当する日だけなんだけど
スーパーラッキーなことに
ちょうど愛染護摩が始まるところだったの!!!!
まだ少し準備をするようだったので
金堂など少し寄って
また愛染堂へ戻ったら
いつの間にやら
さっきの神戸の奥様もちょこんと座っている(笑)
私がさんざん
しょっちゅう見られるものではない、と言ったから???
でも
ラッキーなことは間違いない。
護摩木に願意を書いて
座る。
護摩はいつ見ても
清々しい。
人によっては
火の勢いがイマイチ…
という護摩もあるけれど
愛染護摩は裏切らない。
お坊さんの動きに釘付けになりつつ
「愛染さま〜」と神頼み。
護摩は楽しいなあ。
一通り
護摩が終わってお坊さんが
「本日はお疲れさまでした」
とご挨拶。
思わず、
護摩中に浮かんだいくつかの質問をしてみた。
そしたら
思った以上にいろいろ応えてくれて
いろいろ知ることができた!!!
うわを!!!
Q:投げている葉っぱはなんですか??
A:あれはしきびです。
本来インドでは蓮の花を使っていたんですが、日本では蓮の花が年がら年中手に入るわけではないので
蓮の花に似た形のしきびを使っています。
Q:神様によって、護摩の作法は違うんですか?護摩をやらない神様もいるんですか?
A:はい、もちろん違います。唱える真言が違うので。
護摩がある神様は「明王」なんですね。通常は「不動」護摩ですので不動明王です。
実は私も、この愛染堂でやっていて、ご本尊が愛染明王だから愛染護摩かと見せかけておいて
お隣の(愛染明王像の横に不動明王像がある)お不動さんへの不動護摩をやっていたんですね。
(ここで神戸の奥様と私は「ひょえー!うそー!!!」と驚き。だって、愛染様〜!!ってお祈りしてたもん(笑))
(笑)はい、普通の方や、いや我々もぱっと見ただけでは、不動護摩だか愛染護摩だかわからんですよ。
真言も大声で言ってるわけではないですし。
90%以上が不動護摩だと思います。
そして、師匠からの伝によってのみ、伝えられるので
師匠が不動護摩を伝えたら不動護摩しかできません。
自分で勝手に独学でやったりすることはゆるされないのです。
私は師匠から不動護摩を伝えられたので、不動護摩でやりました。
基本的なやり方は、お大師さんから変えてはいけないので変わらないのですが
師匠に寄っては、法具の置き方など、細かいところが違っていたりします。
Q:法具は何でできているんですか?
A:法具は真鍮製ですね、そんなに高価なもんではありません。
Q:何度も同じことをやっているように見えるのはなんでですか?
A:あれは、5回同じことをして壇を組んで行くんですが
3回目が一番大きな火になるようにしているんです。
3回目に神様にお願いするようにできています。
なんや忘れてしまいましたが、不動明王とその他なんたらと、それぞれにお祈りしていくんですね。
(「護摩にあたって5つの対象があって、それぞれに同じ作法をしている、ということですか?」「はい、そうですね」)
また、炊く木の本数も108本と決まっていて
組む形も決まっています。
それ以外のこともひとつひとつきちんと決められているんですが
この護摩壇は炉が丸いんですけど、呪うための護摩などは四角なんですね。
また、こちらを振り向かせるという護摩だと三角になったりします。
Q:なんで火で燃やしたらお願いが叶うんですか?
A:火で燃やすことで、煙となって神様に届く、と言われています。
どれもこれも目鱗!!!でR。
すごい
聞いて良かったのです。
形態象徴学も入っているし
いろいろな要素が組合わさっている。
護摩は
自力で行うのではなく
(この場合だと)不動明王と一体となって行うのだそうだ。
入我我入だって。
いかに一体となれるか
その際、
不動明王の姿形を
隅から隅までイメージして
行うことが重要で、
それによってどれだけ力を借りれるか、ということに現れるらしい。
本来は
野外で行うのが基本なんだって。
たまたま愛染堂で不動護摩をしたのも
大伽藍の不動堂では護摩ができないから
愛染堂で「間借りをして(笑)」不動護摩をしているそうだ。
密教は禅よりも歴史が浅い宗教だけれど
日本人の
「なんにでも神様が宿る」的な思想形態にフィットしたからこそ
禅宗より先に広まったのだろう、と。
密教では
大日如来が
「宇宙」の象徴として存在していて、
東大寺の大仏が大きいのは
「宇宙のスケール」を示すためなんだそうだ。
小さい仏像だと
「宇宙、けっこうちっちゃーい(・∀・)」ってなるかららしい。
また、
比叡と比較しての話で
高野山は専門大学で
比叡は総合大学
と評していたのも
非常に納得できる感じで
なるほど
カリスマは唯一無二の存在でありすぎるが故に
学ぶことも真似することもできないが
総合大学なら
誰もがそれなりの道を進める、ということか。
高野山がディープな理由がわかる気がする。
空海は
現在のスタンプラリーの先駆けであって
原型を作ったでしょ、
すごいよね
お遍路システムって
だって、
スタンプラリーを入れなかったら
きっと訪れる人数にばらつき出過ぎて
廃寺とかできるもん。
守り平等化できるシステムだよね。
新しい発見もあるだろうし。
あとは
「伝」でしか教わることができない、ということ。
これも、腑に落ちる。
インターネットなんかで
なんでもかんでもスピーディでインスタントなものばかりがどんどん流行って行くような時代だけど
流行が早いぶん、多分、内容も薄いことが多いんだろうね
廃れるのも早かったりする。
本当に伝わることっていうのは
こうして、丁寧に大切に、
伝える側も、受け取る側も
それなりの思いを持って、対象に真摯に向かっているものだ。
風俗にしても
価格破壊で
安くて早くて簡単なお店も増え続けているけれど
来る方も提供する方も
どうしても「そんなもんだろう」的印象になるんじゃないかなあ、と
思ってしまう。
もちろん
価格のことばかりではなくて
サービスなどの点でも然りだ。
お金って、
「もの」や「こと」と交換するエネルギーを表現したものであって
私は
エネルギーの大きさがお金という数字などに表されていると思っている。
提供されたサービスと、
それに対してお返しするエネルギーとがアンバランスになると
成立しなくなる。
そうなると
エネルギーをあまりもらっていないんだから
それなりのものしか出さないよ、ってことになりやすいのだ。
呼吸が
「吸って吐いて」でひとつのサイクルになることと同じように
受け取るだけでも与えるだけでも
おかしなことになるんだ。
吐き続けて生きられる生命はいない。
吸い続けても、生きることはできない。
そして
お不動さんの仏像に
「お不動さーん、愛染さまと間違えてたよー!ごめんなさい〜ヾ(;´▽`A“」と謝ってから
神戸の奥様と
さようなら、と別れて
私はもう一カ所の行きたいところへGo。
高野山にお立ち寄りの際はぜひ♡
最初ここへ上ったとき
天狗に遭遇した…( ̄▽ ̄;)
あれにはびびった。
大門を通り抜けて
私が向かいたい場所は
ひとつだけお願いごとを叶えてくれる
お助け地蔵
神頼みをするだけしたら
あとは自力で動くのだ
目に見えない力にも
後押ししてもらわねば…
お参りしてから
この石を持ってみたら
すごい持ち上がった!
うおー
わたし、なにをお祈りしたっけ(笑)!???
そんなに軽々叶うのかしら?
そうしたら
なんだかいろいろ安心して
橿原神宮へ向かうか
奥の院へもう一度行くか
ひとまず
バスへ乗って
結局
奥の院へもう一度行くことにした
朝行った時
あまりにも慌てて行ったから
ブーツで走ったりしたの
そしたら膝が痛くなっちゃって
うにゃー
脚いたーい!って思って
弘法大師御廟でお参りしてしばし瞑想してから
お寺に戻る道すがら
膝が治っていることに気づいたから
なんだかわかんないけど
調子がよくなったんだな
あと
あまりにも
スピーディにお参りしちゃったから
もう1度
高野山へ来られたこととか
いろいろなことを伝えに。
途中でバスを降りて
苅萱堂へ寄ったりして
てくてく歩いたら
たぬき。
最初は
ただの「たぬきがいる風景」として通り過ぎようとしたら
とんでもないものが目に飛び込んで来て
思わず爆笑しながら戻ってしまった。
もう、そんなストレートな(笑)
なにこれ
メンズのみなさーん
お宝ですよー(笑)
大事に磨いてください♡
早朝の奥の院と違って
人も団体さんも多くて
賑やか
私
歴史って
大して信じてなかったの。
歴史書だって
人の手で編纂されている、ということは
それなりの主観が入るであろうし
希望的フィクションも混ざっているんじゃないかな、と思ってるし
でも、
高野山来て
伊達政宗の墓所とか
親鸞の墓とか見るにつけ
いろいろな生命が紡がれて
自分が今ここにいるのだ、という
歴史をなんとなく受け入れていけるようになっている
てくてくと御廟にたどり着いて
お参りしたら
やっぱりカラダが軽くなるんだよね…
不思議
そしてお肌はつるつるになるし
高野山
ミステリーだなあ
お天気雨って
吉兆なんだよね…
高野山駅へ着くまでお天気雨は続いて
駅へ到着したら止んだ。
極楽橋へ行くまでのケーブルカー
ここでまたしても
驚愕が
Love & Eros
Kyouka Naked Venus
